10月28日
いよいよ明日が吉本興業のTOBの締切りですね。
公表は翌日になるのでしょうか?速報ってないのでしょうか?
高校入試の発表待ちみたいな気分です。
実際は高い確率で成立するであろう、と思っています。
そういう読みと根回しがあってTOBに踏み切ったんでしょうし。
株価の安いところで購入した人にとっては悪い話ではないのかも知れません。
しかし高いところで買った人にとっては納得いかない気持ちもあるでしょうし、
お金の問題じゃないって方もいらっしゃるかもしれない。
「塩漬け」って言葉があります。値下がりした銘柄は売却するまで実現損は発生しない。
でも投資のルールとしてはあまり薦められてません。
ロスカットルールを設定して損が膨らまないうちにカットしてしまう。
それがリスクを減らす鉄則だそうです。
日本語では「損切り」
損で切ってしまうって意味ではなく、損が膨らむ可能性を切ってしまうって事です。
要するに銘柄に惚れ込んではいけない。値動きだけで判断すべきです。
でもそんなに割り切れるものでしょうか?
駄目とわかっていてもこだわってしまうのが人間ですね。
会社の製品だとか社長の人柄だとか社会や環境への貢献度などに惚れ込んで
応援したくなる。
証券マン時代
「この銘柄だけは売らへんで。会社に惚れたからずっと持っとくで~」と言う投資家の方に何人もお会いしたことがあります。
さて吉本興業、個人株主は確か1万5千人ほどおられます。
今年の株主総会には1700人ほど出席されていました。
11%・・・これってすごい事ですね。10時から始まって
余興(お弁当のあと新喜劇や漫才があります)を最後までみると1日仕事です。
「こんな豪華メンバーが集まるのは総会だけやから、これが楽しみで持ってるねん」
「正月に孫が遊びに来たとき優待券を渡すのが行事になってんねん。
これがまた喜ばれるねん。その顔が見るのが楽しみで」
なんて方もいらっしゃると思います。
株主でかつ吉本ファンの方々です。
無学なんでTOBの報道があったとき、応募しなかったらどうなるのかわからなかった。
調べると「スクイズアウト(強制排除)」なんて言葉にぶつかった。
「「強制」ってなんや~?」
「今時「強制」なんて言葉があるの?」
びっくりしましたね。
「公共の福祉」のためには個人の権利も制限される事があるのは知っていましたが、ファンドや経営陣の福祉のためになぜ個人の権利が制限されるのか。いつのまにこんな制度ができたのか・・・納得いかん。
本音です。
証券会社に口座をつくる方には「重要事項説明書」を交付しないといけないそうです。
「株式には値下がりのリスクがあります」
「倒産するリスクがあります」
なんて「わかってるわ~」なんて事まで説明を受けるのですが、これからは
「強制排除されるリスクがあります。」
と付け加える必要がありますね。
魅力的な企業ほどその可能性が高いのでタチが悪いですね。
さてTOBは8割方成立するんだろうと思ってます。もちろんTOBには反対です
。しかし今回の訴訟はTOBを差し止める訴訟ではありませんし、
私たちのような微力なものが流れを変えられるとも思っていません。
ただもう少し早く行動出来ていたら少しは流れが変わったかもしれませんが。
でも、もしTOBが不成立に終わったら・・・
恨まれるのかな?
株価は下落するかも知れませんしね。
利益が出る投資家にとっては「よけいな事をしやがって」という事ですし。
恨まれるんだろうな~。
もう先に謝っちゃいます。
「どうもすみません。
いや、まさかまさか、不成立になるとは思ってませんでした。
TOBに反対する人がやっぱり多かったってことでしょうか。
でもみなさんの判断に僅かでも影響を与えた可能性は否定できません。
すみませんでした。」
明後日も謝ることができれば良いなってのが本音です。
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